健康コラム

■日本赤十字社では、患者さんが安心して輸血療法を受けることができるよう、これまでさまざまな努力を続けてまいりました。しかし、このたびの輸血用血液によるB型肝炎の感染例が報告されたことを機に、現在の安全対策の一部を改善するよう、厚生労働省から指導・命令を受けることとなりました。
 日頃から日赤に信頼を寄せ、ご支援くださる皆さまには、大変ご心配をおかけしましたことを深くお詫びいたします。
 今回の指導を真摯に受けとめ、至らなかったところについては早急に改善を行い、安全対策に一層努めてまいります。今後とも血液事業へのご理解とご協力をいただきますよう、お願い申し上げます。
■日本赤十字社では、これまでも輸血用血液の有効性とリスクについて医療機関にお伝えしてきました。今後もより一層の情報提供に努めてまいります。さらに、今回提示しました改善事項についても、皆さまに進捗状況をご報告してまいります。

■新鮮凍結血漿の貯留保管
赤血球製剤や血小板製剤と違い、新鮮凍結血漿は有効期間が1年間あります。一定期間凍結保管(目標6ヶ月)することで、遡及調査等で判明する感染の疑いのある輸血用血液製剤が医療機関に供給されることを防ぎます。
■感染性因子の不活化技術の導入
血液に含まれている可能性があるウィルスや細菌などの、感染性因子を不活化させて感染の予防を目指します。
■遡及調査自主ガイドライン作成
遡及調査の対象と期間、方法などについて日本赤十字社独自の基準を策定します。
まとまり次第、厚生労働省の審議会等での検証をお願いしています。
■NATの精度向上
国内外の試薬会社や自動システム開発会社等と共同で、大量検体のNATが可能なより自動化された機器、更に現行以上にウィルスの検出が可能な試薬の開発を目指しております。
■保存前白血球除去の導入
輸血した血液細胞(白血球中のリンパ球)が原因でおこる発熱などの輸血副作用予防のため、保存前(採血直後や採血中)にフィルターを用いて白血球を除去する方法を
導入します。
 


■核酸増幅検査(NAT)とは?
ウイルスを構成する核酸(DNAとRNA)の一部を約1億倍に増幅してウイルスの有無を検出する精度の高い検査です。

■ウインドウ・ピリオドとは?
ウイルス感染直後の血液は、検査で感染を判別できない期間(ウインドウ・ピリオド)があり、その期間の血液が紛れ込んでいると検査をすり抜け、患者さんにウイルス感染させてしまう恐れがあります。このために検査目的の献血を固くお断りすると共に、献血前の問診に正しく申告していただくようお願いします。



閉じる